良し!これからだぞ!

と意気込んでいた時に信じられないことが!

 

僕の働いていた職場は、子会社の工場で大企業の親会社が存在します。

 

名前は出せませんが、誰が聞いても100%わかる大企業です。

そのお偉いさんが、
工場の真ん中に立って拡声器でいきなりこう言いました。

 

「突然の報告で大変申し訳ありませんが、この工場は、1か月後に閉鎖します。」

 

理由は、ずっと赤字だったから・・・

 

実は、リーダー特権で、1週間前に
所長から閉鎖の事は聞いていました。

 

みんなの職が失われる瞬間です。

あまりのショックに泣き叫ぶ人もいました。

放心状態の人もいました。

職場全体が「ザワザワ」・・・止まりません。

 

特にショックを受けていたのは所長だったと思います。
自分の力量の無さに悔んでいました。

 

閉鎖になることを想定して、
何故、他現場を構築しに営業に行かなかったのか?

 

現場がいっぱいあれば派遣社員達は、
自分の営業所で何とか回せる。

 

今となって所長は「ぬるま湯」に浸かリ過ぎていたと言っていました。

 

所長の1日の仕事は人の受け入れと会議のみ。
実働で言えば3時間位。これで月収100万円以上です。

 

現場を1から大きくした功績もありますが、
1つに拘り過ぎたとも言っていました。

 

「ぬるま湯が視野を狭くする」とも言っていました。

 

世の中、何があるかわからないことをこの時僕は初めて知りました。

 

自分の会社は大丈夫って思っていてもこんなことが現実的に起こるのです。

あなたはこの現実を信じられますか?

だから自分の力で稼げるようになりたいと思った訳です。

リーダーから解放されるという安堵感

工場閉鎖になると決まってから3日、
就業斡旋の方が毎日のように食堂に来ました。

帰りの食堂は毎日人でグチャグチャです。

 

「大変だなぁ~」
「良い仕事見つかるといいな~」

 

表面上はこんな気持ちでした。

 

冷たく感じるかもしれませんが、
僕が何とかできることでもありませんでしたので。

 

「残りの1か月間をリーダーとしてしっかりやる」
これが唯一僕に課せられた使命でした。

 

でも、正直な話、
リーダーから解放されるという安堵感もちょっとはあったような気がします。

普通の派遣社員から重要なポジションへ・・・
そして、リーダーに。

 

敷かれたレールの上を淡々とこなしてきただけの約4年間でしたが、
人生の財産をこの職場で誰よりも積み上げられたと思っています。

 

第1章:仕事の楽しさを東京で知りました。
第2章:リーダーは、身長165cmで丸メガネ、天然パーマで前歯無し!
第3章:こっち側の世界に来い!
第4章:おまえは優しすぎるんだよ!
第5章:おいっ!誰の指示でそこにいるんだよ!!!
第6章:まさか、まさかの・・・工場閉鎖←今はココ
第7章:こんなにも違うのか!閉鎖での工場長と課長の人生
第8章:次の仕事はまさかの本社勤務の営業
第9章:所長との出会いが人生の財産、そして分岐点に・・・